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ふるさと企業の魅力紹介

有限会社しもせりんご村(山口市)

 寒暖の差が激しく、西日本最大のリンゴ園を有する山口市阿東 − その中で、有機肥料・低農薬による栽培により、山口県のリンゴ農家としては初のエコファーマー(「土づくり」、「化学肥料の低減」、「化学農薬の低減」を一体的に行う計画を策定し、知事から認定を受けた農業者)の認定を受け、リンゴを活かした様々な取組を行っている有限会社しもせりんご村の下瀬一正会長にお話を伺いました。

− 創業の経緯について、お聞きかせください。

 私の父は土木建設業を営んでいたのですが、その傍らで、昭和31〜37年まで、自分の土地でリンゴを栽培していました。高度成長期に入ったところで、本業の土木建設業が忙しくなり、栽培をやめていたのですが、昭和57年、病に伏した父が、どうしてももう一度リンゴを栽培し、リンゴ園をつくりたいと切望しまして、この会社をスタートさせたのが始まりです。

 当時のリンゴ園は、1日に1本の木からリンゴを取っていたのですが、1本5〜6メートルくらいの高い木ですので、午後になると小さいお子様や女性はリンゴが取れなくなってしまうという状況でした。ですので、リンゴ園を始めるに当たって、訪れる人々が、1日楽しめるリンゴ園にしようという思いのもと、お子様や女性でも簡単にリンゴ狩りを行っていただけるよう、「わい化栽培」(木を低くする栽培方法)を行い、また、防腐剤や除草剤を使わず、また虫食いを防ぐための袋もかけずに、太陽の光をいっぱいに浴びたおいしいリンゴを栽培することにしたのです。

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 地域では、一番遅い開園であったため、お客様を取り込むために、様々な取り組みを行いました。例えば、来てくださったお客様に「しもせ観光りんご園来場記念」として、無料で記念写真を送ったり、リンゴだけでは他と一緒ということで、園内にログハウスを建てて、バーベキューを始めたり…。このような取組により、徐々にお客様が根付いてくるようになりました。

− リンゴ園の経営について、御苦労された点をお聞きかせください。

 やはり1番苦労したのは、自然災害です。リンゴの木は風に弱いものですから、台風が来るとかなりの被害がでます。特に平成3年の台風19号や平成17年の台風23号では、リンゴの木が何百本と倒され、バーベキューのために建てたログハウスも被害にあいました。
 また、鳥獣の被害も深刻で、カラスやサル、クマ、ムクドリなどがリンゴを食い荒らすため、その対策に頭を悩ませたり、平成5〜6年ころまでは盛況だったバーベキューも、狂牛病による牛肉に対する風評被害や、飲酒運転の社会問題化による酒控えにより一気に客足が冷え込んでしまい、損害が出てしまったりと…いろいろな苦労がありました。
 そこで、これらの苦労を教訓に、自然災害などが起こっても、会社として何とか経営を維持できる、多角的な経営を目指さなければならないと考えまして、自分の手で石窯を作り、その石窯で焼いたピザを提供するピザハウスを始めたり、私が長年趣味で作っていたリンゴ樹の原木で燻した燻製を商品化したりしました。これらは、自然災害とは関係なくできるため、いざという時の収入源となり、以前に比べ経営が安定してきたと思います。

− 自社栽培のリンゴを使ったこだわりの商品を御紹介ください。

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≪あっぷるジャム≫
 ジャムについては、当園のリンゴは糖度が非常に高いことから、砂糖の使用をなるべく控え、リンゴの本来の甘さを活かしたジャムとなっています。また、通常のジャムとは違って、リンゴをすりつぶさず、リンゴの形をそのまま残していますので、非常に食感がよく、味が濃厚です。

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≪燻製シリーズ≫
 燻製は、一般的には桜の木などで燻しますが、匂いが結構きつく残ります。その点、当園の燻製は、リンゴ樹で燻すため、匂いがマイルドになり、「香りがよくおいしい」とお客様にも評判です。また、この燻製は、ヨーロッパの昔ながらの製法で製造しており、防腐剤を使わず、岩塩とハーブのみで作っていますので、安心・安全なものとなっています。

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≪調味料関係≫
 調味料関係も商品化しておりまして、「柚子みそあっぷる」という調味料を作っております。これは、柚子みそにリンゴを混ぜ合わせたもので、柚子みそにリンゴの甘みが加わって、非常に風味豊かなものになっております。豚丼やふろふき大根の味付けに使ったり、温野菜にそのままつけたりして召し上がっていただけます。

≪その他≫
 その他、まだ商品化はしていませんが、バーベキューで使っている自家製の焼肉のたれなんかも、リンゴをたっぷり入れて作っており、お客様にも評判がよいものとなっておりますので、やがては商品化したいなと考えていますし、ピザハウスで出しているものでも商品化していないものがいろいろあります。一般的に販売できるものは、商品化していって、非常時にも対応できるようにしたいと思っています。

− 商品の売り込み方法について教えてください。

 まず、商品のデザインについては、市の助成金をいただき、山口県中小企業団体中央会からデザイナーの方を紹介してもらって作成しました。普通だったら商品のラベルは、商品名がメインにきますが、私は会社の宣伝もしたかったものですから、どの商品にも「しもせりんご村」という文字が大きく目立つようにデザインしてもらいました。道の駅などでお客様が、値段を見ずに「しもせりんご村」の文字を見て、商品を買っていくそうで、これもその効果かなと思っています。
 販路の方では、今力を入れているのが県外、特に首都圏への売り込みです。最近では、昨年12月に東京の良品工房のお店「オカッテ」(日本各地のおいしい食材を集めた地域食品のセレクトショップ。店内にあるキッチンスペースでは、全国から生産者を招いて、イートインやワークショップなどのイベントを週替わりで開催。)に招いてもらったり、今年の2月に東京ビッグサイトで開催の「スーパーマーケットトレードショー」に出展したりしました。
 首都圏での評判はよく、さらにデパート関係を中心に売り込みをしていきたいと思っています。

− 「地産地消」の取組について、お聞きかせください。

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 地産地消にも積極的に取り組んでいます。リンゴについては、自分のところのものを使っているので当然ですが、ピザハウスで提供する米や野菜は、地元の農家でできたものを使っていますし、燻製卵についても、出雲ファームさんの卵(山口県産飼料用米を食べて育っている鶏の卵)を使って作っています。
 また、スモークチキンの材料である鶏肉についても、長州黒かしわや県産の赤鶏、長州どりなどを使っており、地産地消にこだわっています。
 本来なら、スモークベーコンの材料である豚肉も県内産のものを使いたいのですが、シーズンによって脂の付き方がバラバラで、何回か試してみたのですが、燻製には適しておらず、残念ながら外国産(デンマーク産)のものを使っています。
 使えるものはできるだけ県内産のものを使おうと思っているのですが、そのためには、情報がないとうまくいきません。昨年の10月に出展した「やまぐち総合ビジネスメッセ」などの展示会に出展するときでも、他の企業のブースをすべて見て回って、情報を得るようにしています。県内の企業がお互い情報提供し合って、それぞれでいいものが使えるようにしていければなと思います。

− 今後の事業展開について教えてください。

 今後について、リンゴ園は今以上に新しいシーズを取り入れて、よりよいものを提供していきたいということは当然なのですが、もっと地元のいいものを積極的にPRし、打ち出していきたいと思っています。
 私は、首都圏に自社の商品を売りに行く際、一緒に地元の野菜を持って行って売っているのですが、お客様にすごく喜んでいただき、すぐに完売するんです。そんな状況なのですが、まだまだ地元では、100円市で満足してしまっているという現状があります。地元の人と一緒に、もっともっと積極的に地域を盛り上げていきたいですね。

問い合わせ先

会社名 有限会社しもせりんご村
住所 〒759-1512
山口県山口市阿東地福上487
TEL 083-952-0943
URL http://www.shimose-ringomura.co.jp/

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